2021 年 9 月 21 日 [火]

日本コンテンツの中国展開支援

社外役員インタビュー
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HOUSEI株式会社は、ガバナンス強化のため、社外監査役にIP FORWARDグループ 総代表・CEOの分部 悠介弁護士を迎えております。HOUSEIはITの側面、分部氏は知的財産権の側面から「日本と中国の架け橋となり、コミュニケーションを多層化させる」という共通の役割を担っています。分部氏の生い立ちや経験を通じて、日本と中国の変遷、そこから見えてくるHOUSEIの使命について話を伺いました。

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執筆者

分部 悠介

IP FORWARDグループ 総代表・CEO

1999年、東京大学経済学部在学中に司法試験合格し、翌年に東京大学経済学部を卒業。その後、株式会社電通に入社し、映画・音楽・キャラクタービジネス等のコンテンツ・ビジネス実務に携わる。2003年に弁護士登録したうえで、日本最大級の総合弁護士事務所である長島・大野・常松法律事務所に入所、企業法務、知財法務、中国投資法務に関与。2006年から2009年の間、経済産業省模倣品対策・通商室に出向。初代模倣対策専門官弁護士として、中国、インド、東南アジア、中近東諸国の知的財産権法制度の調査・分析、関係各国政府との協議、権利者企業からの知的財産権侵害に係る相談対応などを担当。2009年に中国へ渡り、知財出願、知財保護、企業法務、日中事業進出支援等をワンストップでサポートする「IP FORWARD」グループを創設。

GUEST

話し手

分部 悠介

IP FORWARDグループ 総代表・CEO

HOST

聞き手

管 祥紅

HOUSEI株式会社 代表取締役社長

GUEST

話し手

分部 悠介

IP FORWARDグループ 総代表・CEO

1999年、東京大学経済学部在学中に司法試験合格し、翌年に東京大学経済学部を卒業。その後、株式会社電通に入社し、映画・音楽・キャラクタービジネス等のコンテンツ・ビジネス実務に携わる。2003年に弁護士登録したうえで、日本最大級の総合弁護士事務所である長島・大野・常松法律事務所に入所、企業法務、知財法務、中国投資法務に関与。2006年から2009年の間、経済産業省模倣品対策・通商室に出向。初代模倣対策専門官弁護士として、中国、インド、東南アジア、中近東諸国の知的財産権法制度の調査・分析、関係各国政府との協議、権利者企業からの知的財産権侵害に係る相談対応などを担当。2009年に中国へ渡り、知財出願、知財保護、企業法務、日中事業進出支援等をワンストップでサポートする「IP FORWARD」グループを創設。

HOST

話し手

管 祥紅

知財を軸とした隣接分野への進出、日本コンテンツの中国展開支援

さらに、中国でのコンテンツ分野の業務が増えていきました。10年前の中国は、映画、アニメ、ゲームといったコンテンツ分野は海賊版だらけでビジネスがまったく成り立たなかった分野でしたが、動画プラットフォームやテンセントのような中国コンテンツ企業の発展と、中国政府の海賊版対策強化が両軸となってうまく回り出し、この7,8年間で、急速にこの市場が成立するようになってきました。具体的には、今まで海賊版で消費されていた、日本の映画やアニメ等のコンテンツを、中国側事業者がちゃんとお金を出して買いたい、日本側もそちらに売りたい、という日中事業者が増えてきたので、これらの取引の仲介をする仕事が増えてきました。
そうこうしているうちに、今度は、中国の小説や漫画等コンテンツをベースに、日本のアニメ会社によってアニメを制作し、これを中国で展開する業務へのニーズが出てきました。テンセントのように、小説、漫画原作IPを保有する中国企業から依頼を受けて、中国で人気が出た小説、漫画を日本のアニメ会社に制作発注し、制作業務を仲介サポートする、という業務が増え、これは日本のアニメ会社と合弁会社を設立して業務運営することにしました。
こうした形で、コンテンツ分野のコンサルティング業務割合が増えていきましたが、もう一つ、技術分野のコンサルティング業務も増えていきました。具体的には、中国の先進的なIT技術と日本の製造技術を組み合わせるという領域の業務、最近では、たとえば、自動運転、AIといった中国が強みを有する技術分野の市場調査やマッチング等のコンサルティング業務が増えてきております。コンテンツも技術も知的財産にかかる取引ということで共通していて、こうした取引を法律、知的財産権の観点から日本、中国の弁護士らがサポートする体制も構築しました。

中国と日本の関係を「ぬるぬる」させる潤滑油になる

3年前に、「株式会社ぬるぬる」を設立しました。少々ふざけた感のある名称ですが(苦笑)、大真面目に、日本と中国の関係をぬるぬるさせる潤滑油になることを企業理念に掲げている会社です。
同社は、中国の動画投稿プラットフォーム「bilibili」で日本人中、No.1フォロワー数をもつ山下智博とともにはじめました。山下が動画投稿を始めた2012年当時はbilibiliの黎明期で、尖閣問題などで日中関係が悪かった時期ですが、山下はいきなりおもしろ動画をどんどん投稿していったことで、「日本人にも、こんなくだけた面白そうな人がいるんだ」と有名になりました。その後、山下は、bilibiliの中の日本人、外国人枠でもトップ動画クリエイターとなり、2019年のBilibili10周年イベントでは、bilibili発展に貢献した8人の中、唯一の外国人として表彰されるまでになりました。
クリエイターは新しいものを作りたいと考えるもので、山下は自分で一人ではできないコンテンツを作る道を模索していました。日本の関係者から連絡が来始めていたこともあり、日中の架け橋の太い流れを作れないかと考えていました。
そのような折、私は日本のコンテンツを中国に持っていく、という業務をしていた訳ですが、中国のエンタメ市場が急速に発展していく中、単に、日本のものを持っていくだけではもはや不十分で、日中合同で新しいものを作っていかないと日本のコンテンツ産業が中国に食い込んでいくことは早晩限界が来るのではないか、と考えるようになっていました。日本側からも「中国のクリエイターを紹介してほしい」という話が来始めてきていて、私も何名か紹介したりしたのですがほとんどうまくいきませんでした。と言うのも、日本と中国のクリエイターが共同してものを作る場合、言葉を通訳することは当然なのですが、日本と中国のコンテンツ、ものづくりの違いを分かったうえで、その方法や裏にある真意等まで通訳して、日中間の作り手をつなぐことが必要であるところ、ここまでの通訳は十分にできていなかったからです。そんな時に、ネット用バラエティ長編動画で、日中共同制作事案があり、言葉だけでなく、作り手の考え方、手法についての日中の相違を正しく理解している山下に「通訳」を頼んだところ非常にうまくいき、本作品は中国投資家からの製作出資を受けるまでになり、その後もシリーズ作品として制作し続けるような人気作品になりました。
こうした協業を経て、日中共同制作、これを活用した中国向け広告、中国向けインフルエンサー育成等を主たる事業とする「ぬるぬる」を山下と一緒に創業しまして、お陰様で、事業は順調に伸びています。
昨年10月からは、我々にて企画サポートのもと、中国bilibiliのおもしろ動画などを山下が出演して紹介する「ブイ子のバズっちゃいな!」という番組をやらせてもらう機会をいただきました。山下や私の問題意識として、日本ではどうしても中国のネガティブな側面にフォーカスした情報が多く流通しがちであるところ、もっと生の楽しい中国を日本に広めたいという思いからスタートしたものです。今までに無い番組であったのでどうなるものかと思っていましたが、番組の評価は上々で、本年3月には視聴者投票でNo.1にまで選ばれるまでになりました。中国では日本の生情報が多いですが、その逆、日本では中国の生情報がなかなか入りづらい状況があります。日中間をぬるぬるさせていくためには、双方向で情報がやりとりされていくことが肝要ですので、今後は、この番組をきっかけに、よりたくさんの中国のインフルエンサーやコンテンツ等を日本に持ってくる試みにチャンレジしていきたいと思っています。

日中交流を技術面から多層化させる「日中技術商社」HOUSEI

私の中では、この日中交流を技術面で行おうとしているのがHOUSEIです。HOUSEIは、北京大学にルーツをもち、その技術力を背景に日本でメディア系システムを開発、普及させてきましたが、今後は、近年発展が目覚ましい中国のIT,AI技術を背景としたプロダクトを、教育、医療、越境EC等々、様々な分野で日本に持ってきて、これを日本市場にアジャストして発展させていく役割を担っていく、さながら、「日中技術商社」とでも言うべき存在になっていくのではないかと考えています。

今後とも、中国のバックグラウンドを持ちながら、長年、日本企業と誠実に向き合って市場を拡大してきたHOUSEIしかできないことを中心に、新しい業務を拡大し、発展を続けていくことを期待したいですし、微力ながら、そのサポートができればと考えています。

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